天皇陛下が即位された即位礼正殿の儀で使用された高御座の一般参観が始まりました。
令和元年10月22日に行われた儀式の様子はなんどもニュースで目にしていたのですが、今回の一般参観を直接見に行くことにしました。
今回は東京国立博物館での一般参観の様子とあわせて、即位の儀式についても調べてみました。

うっとりするくらいきれいな装飾だったね

そもそも高御座(たかみくら)ってどんな由緒があるんだろう?
東京国立博物館 特別公開「高御座と御帳台」
令和元年10月22日。
天皇陛下が即位を宣明されるとともにその即位を内外の代表が祝福する儀式として、皇居の宮殿において即位礼正殿の儀が行われました。
Q)即位の儀式はいつからはじまった?
即位の儀式は平安時代初期に確立され、今日まで行われるようになりました。
大正・昭和の即位の儀式は京都御所の紫宸殿(ししんでん)に高御座を、その東方に御帳台を置いて挙行されました。
平成の即位の儀式は、皇居・宮殿の正殿に高御座と御帳台を置いて挙行され、今回の即位に儀式もそれを踏襲して行われています。
特別公開 高御座と御帳台より抜粋
今回の特別公開は、即位礼正殿の儀で用いられた高御座(たかみくら)・御帳台(みちょうだい)と威儀物(いぎもの)を一般に公開するとともに、即位の礼の写真と、装束姿を再現する人形を展示するものです。
・高御座(たかみくら)は即位礼正殿の儀で天皇陛下が昇られたもの
・御帳台(みちょうだい)は即位礼正殿の儀で皇后様が昇られたもの
・威儀物(いぎもの)は即位礼正殿の儀で儀式の威厳を整えるために持つ武具のこと
入館方法

東京国立博物館への敷地入り口で、特別観覧パスが配られます。
待ち時間さえ覚悟しておけば事前予約などはいりません。
観覧料金は今回紹介している特別公開展示(高御座・御帳台)に限り無料です。
総合文化展、特別展、お土産屋に行くには別途入館料がかかるので、最初に入場券を買う必要があります。
配られた観覧用パスを首から下げて、東京国立博物館への入り口に続く列へと並びます。

私が行った時、案内係の方のプラカードには90分待ちと説明がありましたが、並んでみると列の進行は意外と早く、実際の待ち時間は60分程度でした。
期間限定公開ですし、多少の混雑は覚悟しておいた方が良いかもしれません。
開館時の混雑状況は以下のTwitterで発信されているので、そちらを参考にしてください。
さて、いよいよ列が進んで行き、博物館内へ。
博物館内入口でパンフレットを配られ、手荷物検査を受けたら中に入ります。

展示された高御座と御帳台

高御座と御帳台はガラス越しでの見学でしたが、テレビの映像で見ていた以上に豪華絢爛な装飾。黒の色合いひとつでも艶があり美しいです。
コの字型に見学できるようになっているので、人の流れに沿いながら展示品の正面、横、後ろまでぐるりと見ることができます。
今回はとても混雑しているので数枚写真を撮るのが精一杯。
じっくり実物を観賞する余裕はなかったのですが、空いているタイミングを狙えば可能かもしれません。
高御座・御帳台とは?
現在の高御座と御帳台は大正天皇の即位に際して製作されたもの。
朱塗りの高欄、黒漆塗りの柱を基に華形や飾り金属で装飾されています。
高御座は古代より、天皇の即位の儀式に御座として用いられてきた調度品。
蓋の頂上には大鳳1羽、各角の蕨手(わらびで)に小鳳8羽。大小合わせて9羽の鳳凰像が載っているのが特徴。
御帳台は近代以降、皇后の御座として即位の儀式に用いられるようになったもの。
つくりは高御座と似ていますが、蓋の頂上に飾られているのは鸞という瑞鳥の像で、高御座より少し小ぶりになっています。
特別公開展示 開催期間
2019年12月22日(日)~2020年1月19日(日)
開催期間中の1月6日(月)、14日(火)は休館日です。
高御座・御帳台の東京での展示期間は上記期間中の約1ヶ月です。
その後は京都御所にうつされ、2020年3月1日(日)〜2020年3月22日(日)まで京都での一般参観が行われる予定です。
東京国立博物館へのアクセス
まとめ
平成から令和に変わる、記念すべき儀式での調度品や装具が無料で一般参観されるのはとてもありがたいことだと感じます。
ニュースで即位礼正殿の儀を見た時は自分には関係のない別世界の遠い話のように感じていましたが、今回の一般参観を通して古来から脈々と受け継がれてきた日本の趣ある文化に触れるきっかけができ、とても貴重な歴史の一場面を記憶に残すことができました。
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